俺様執事に全てを奪われて

「これからだよ
二人ならさ
一緒に遊ぼうよ」

「二人ではない」

「え? 他にもいるの?
何人くらい?」

「知らん」

「は?」

わたしは男に背を向けた

「愛子、行くぞ」

わたしは愛子の腕を掴む

「ちょっと、待ってよぉ
いいじゃん、少しくらいなら」

色黒の男がわたしの肩を叩く

「興味ない」

男の腕を払った

愛子もぷいっと横を向く

「…てかさ、髪、綺麗だよねえ」

色黒の男の手が伸びてきて、わたしの髪に触れようとした

「汚ねえ手で触るんじゃねえよ」

ばしっという音ともに、元の低い声が聞こえた

は?

わたしの前に黒い影ができている

愛子の前にも、有栖川で影ができていた