駐車場に行くと 車に寄りかかるように立っている人が見えた。 「…拓斗!」 呼びかけると 優しく、でも嬉しそうに微笑んで手招きしてくれた。 駆け寄って、抱きついて 大好きな人の香りに包まれる。 「おかえり、愛莉」 拓斗はそう言ってギュッと抱きしめてくれた。 「ただいま…ってまだ家じゃないよ?」 クスクス笑いながら拓斗を見上げる。