翌朝 私はあまり眠ることができず、 尚太朗が来るのを戸口で待っていた。 ----しばらくして 外で砂利が踏まれる音がしたので、 私は音を立てないようにして家を出た。 音の主はもちろん尚太郎。 私達は無言で村の外れまで歩いた。 雨は降っていなかったが、 そのかわりに霧が辺りに立ち込めていた。