(何か…楽しい事ないかなぁ) 私、綾香は夏休み中 あてもなく街をぶらついていた。 お金も時間も 私にはある。 無いのは…充実感だけ。 街の雑音の中に 私を呼ぶ声が聞こえた。 「綾香ちゃんっ、こんな所でどうしたの??」 私に声をかけてきたのは 幼なじみの梨花(りか)だった。 「別に、暇してるだけ…梨花は??」 すると、梨花は背中に背負ってる物を自慢気に見せた。 「へへーん、これからライブなの」 「ライブ……??」