半ギレ状態の級友たちに急かされて駅前に着くと、そこには手を振って待っててくれた級友たちが立っていた。ユニークな表情を浮かべながら。竜矢のことを話すと、級友たちは「初彼げっとだね!仄ちゃんを貰ってくれる人なんて、そうそういないから、チャンスだよ!」と罵倒語を並べまくったのだった。

こうして出会った竜矢を、私は死なせてしまった。ドラム界から、消してしまった。
亡くなった竜矢は、私の手から、足から、身体から、ドラムを奪っていった。