旦那様は社長 *②巻*


「…っ、ダメ!!」


まだ朝だよ!?

つい数時間前までしてたんだよ!?


「い、イヤッ!!まだ朝なんだから」


唇が離れると、あたしは必死で悠河を説得した。

だけど、ラブオーラ全開の今の悠河は、全く聞く耳を持たない。


あたしの首もとに顔をうずめて、何度も何度もキスを繰り返していた。

そしてチクリと首筋に痛みを感じた瞬間

「……ッ」

思わず甘い声が漏れて、慌てて口を両手で塞いだ。


「いい声……朝からそんな声聞かされちゃ収まんねーよ」


ニヤリと笑うと再びキスを繰り返す悠河。


「……ダメッ、……んもうっ、気合いで抑えてよーーーッ!!」


あたしは力一杯悠河の身体を押した。

このままじゃ本当に流されちゃう!!


でも返ってきた言葉は

「無理」

の一言。


そんな……

そんな……


「こっちが無理ですからーーッ!!」