旦那様は社長 *②巻*


「お前……」


悠河が何か口を開きかけたけど、あたしは悠河の胸に顔をうずめたまま上げられないでいる。


「光姫?」


そんなあたしの顔を、悠河は優しく両手で包み込み、ゆっくりと持ち上げた。

そして目が合った瞬間、優しく微笑んで頬にキスしてくれた。


「可愛いな、お前」

「え?」

「誘ってんのか?」


答えを聞くより先に、悠河の熱い唇が、あたしの唇に優しく優しく重なる。

触れるだけのキスがとても心地よかった。


“幸せ”を感じる瞬間。


だけど、「……っ!?」

直ぐにキスは深いものに変わる。

ガッチリ後頭部を固定され……右手はいつのまにか胸までおりてきていた。