「お前……」
悠河が何か口を開きかけたけど、あたしは悠河の胸に顔をうずめたまま上げられないでいる。
「光姫?」
そんなあたしの顔を、悠河は優しく両手で包み込み、ゆっくりと持ち上げた。
そして目が合った瞬間、優しく微笑んで頬にキスしてくれた。
「可愛いな、お前」
「え?」
「誘ってんのか?」
答えを聞くより先に、悠河の熱い唇が、あたしの唇に優しく優しく重なる。
触れるだけのキスがとても心地よかった。
“幸せ”を感じる瞬間。
だけど、「……っ!?」
直ぐにキスは深いものに変わる。
ガッチリ後頭部を固定され……右手はいつのまにか胸までおりてきていた。

