「なんで?帰る理由があるのか?」
「……帰りたいから」
「ふっ。理由になってねーけど?」
「だって……」
悠河がクルクルとあたしの髪を指に巻きつけて遊んでる。
「だって何?」
「……いつもと違う場所ってだけで……あたし……」
「うん?」
「なんか……普通でいられないっていうか……
変な気分になっちゃう……っていうか……」
あたし、何言ってるんだろう!?
なんだかものすごく恥ずかしいことを言っている気がする。
絶対おかしい。完璧変態だよ!!
カァァーっという音が聞こえそうなくらい、自分の顔が一気に熱を帯びていくのが分かった。

