旦那様は社長 *②巻*


とても短い美姫の人生。

だけど、美姫もまた幸せな人生だったんだと願いたい。


例え多くの人が美姫を知らなくても、美姫を知る人たちが、今もこんなにも美姫を愛してくれているから。


きっと感じ取ってくれたと思う。

とても愛されていたことを。

そして今も愛されていることを。


明日から少しずつ空を見上げて、微笑みかけてみよう。


……もちろん、美姫に。


一歩ずつ、ゆっくりだけど、上を向いて踏み出して行けそうな気がする。



「悠河」

「なんだ?」

「大好き」

「え……」


「あたしを、美姫のママにしてくれてありがとう」


この人とずっと一緒ならーー……