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「……光姫?」
気がつくと、あたしの手を握りながら心配そうな顔で覗き込む悠河の姿があった。
「悠河……」
あたしは夢を見ていたらしい。
頬には涙の筋がクッキリと残っていた。
「よかった。お前、もう3日も眠り続けていたんだぞ」
「え……」
「このまま目覚めなかったらどうしようかと思ったよ」
フッと微笑んだ悠河の顔には、疲労感が滲み出て見える。
もしかして、3日間ずっとこうしてあたしの側についていてくれたんだろうか。
寝ることもできずに……。
「悠河。もしかしてずっとここに?」
個室のソファーの上には、大きなスーツケースが置かれていた。
着替えや、仕事の資料が入っているみたいだ。
「ああ。目が覚めた時、一人だと不安だろ?」
その思いやりが嬉しくて涙が零れる。
だけど大切なことに気づいた。
悠河はさっき、あたしが3日も眠り続けていたと言った。
それはつまり……
そう考えると、お腹に違和感を覚えた。
「悠河……」
お腹に添えられた手で、あたしの言いたいことを理解した悠河は、途端に眉をしかめ、苦しそうな表情に変わる。

