旦那様は社長 *②巻*


それからの一週間。

あたしは今まで通りの生活を送るつもりだった。


朝は6時に起きて。

2人分の朝食を作って。

眠っている悠河にキスをして先に家を出る。


そんな当たり前の日常。


だけど現実はそうはいかなかった。


「いいか、絶対安静だからな。一人で外に出るなよ」


玄関先であたしを抱きしめながら悠河が念をおす。


あたしはしばらく自宅待機を社長直々に命じられた。

今まで消化しきれず、つもりに積もった有休をまとめて使わされた。


「でもずっと家に1人でいたら息が詰まるよ……」

「外出する時はオレを呼べ。オレと一緒の時以外は外出禁止だ」


無茶苦茶だ。

第一、簡単に社長を呼び出せるわけがないのに。


「じゃあ買い物くらいなら」
「重いものは持つなと言っただろう」


言い切る前に遮られた。


「買い物はオレがする」


聞き間違いかと驚いて、悠河の顔を見上げる。


「なんだよ」

「えッ……悠河が買い物?」

「悪いか?」

「いや……できるの?」


まったく想像できない。

スーパーでカゴを持って野菜を品定めしている悠河の姿とか。