それからの一週間。
あたしは今まで通りの生活を送るつもりだった。
朝は6時に起きて。
2人分の朝食を作って。
眠っている悠河にキスをして先に家を出る。
そんな当たり前の日常。
だけど現実はそうはいかなかった。
「いいか、絶対安静だからな。一人で外に出るなよ」
玄関先であたしを抱きしめながら悠河が念をおす。
あたしはしばらく自宅待機を社長直々に命じられた。
今まで消化しきれず、つもりに積もった有休をまとめて使わされた。
「でもずっと家に1人でいたら息が詰まるよ……」
「外出する時はオレを呼べ。オレと一緒の時以外は外出禁止だ」
無茶苦茶だ。
第一、簡単に社長を呼び出せるわけがないのに。
「じゃあ買い物くらいなら」
「重いものは持つなと言っただろう」
言い切る前に遮られた。
「買い物はオレがする」
聞き間違いかと驚いて、悠河の顔を見上げる。
「なんだよ」
「えッ……悠河が買い物?」
「悪いか?」
「いや……できるの?」
まったく想像できない。
スーパーでカゴを持って野菜を品定めしている悠河の姿とか。

