「え?」
「美姫はお前のお腹にちゃんといるから」
その時、入り口の方から先生の声が聞こえた。
「もう一週間だけ……。それが限度よ」
なんの話なのかついていけず、不安げに悠河を見上げる。
悠河はあたしを見下ろし、瞳をユラユラと揺らしながら言った。
「あと一週間、美姫がまた動き出すのを待ってくれるって。……信じてるだろ?光姫も」
「悠河……」
嬉しかった。
悠河もあたしと同じ気持ちでいてくれたことが。
あたしの代わりに、先生にお願いしてくれたんだね。
「バカ。また泣いて……」
親指であたしの目尻の涙を拭いながら、悠河はあたしの大好きな笑顔を見せてくれた。
「悠河……大好き」
「知ってる」
「……ありがとう」
いつも強い心であたしを受け止めてくれて。
本当は悠河だって泣きたいはずなのに。
あたしのために……
あたしがいつでもその胸に飛び込めるように……
涙を見せない悠河。
だけど分かってる。
心の中で泣いてること。

