神様は、どうしてこんなにもあたしたちに試練ばかりを与えるんだろう。
あたしはただ、悠河と幸せになりたいだけなのに。
「先生がね?明日、悠河も病院に来てって。来れる?」
「……」
「もしも美姫が明日も返事しなかったら、その時は──」
「やめろ!!」
辺りに響く怒鳴り声。
ビクンと身体が震えた。
悠河はあたしの顔を両手で持ち上げると、少し光に揺れる瞳をこちらに向けながら言った。
「もしもとか、そんなこと考えるな」
「……」
「美姫は生きてる。……ぜったいに」
そして再びあたしの顔を自分の胸に引き寄せた。
「お前が諦めてどうする?」
諦めてなんかいない。
「お前は母親だろう。今美姫を守ってやれるのはオレと光姫、お前だけだ」
そんなこと分かってるよ。
「美姫を信じてやれるのもオレとお前だけだ。……オレは信じるよ。美姫も……光姫、お前のことも」
どうして……
「どうしてそんなこと言うの!?」

