「どうした?急に」
しまった!!と思っても既に手遅れ。
普段慣れないことをすると、何かあったことが悠河にバレてしまう。
─『お前は分かりやすい。隠し事をする時はすぐ態度に出るから』
以前そんなことを悠河に言われたことがある。
誰よりも近くであたしを見ている悠河は、あたし自身が気づかないことにも先に気づいてしまう。
これじゃあ、今のあたしの不安も伝わってしまうかもしれない……。
「欲求不満?」
「へ……」
「朝のじゃ足りないのかと思った」
クスクス笑いながら、あたしを抱えたままソファーにゆっくり腰をおろす悠河。
あたしはそのまま悠河の膝の上に。
よかった……
何も勘づかれていない?
優しくあたしの髪の毛をすいている悠河の様子を探るように見つめた。
「で、どうだった?」
「え?」
「今日の定期検診」
「あ、うん……」
一気に心拍数が上がっていく。
「先生に何か言われたんじゃないか?」

