旦那様は社長 *②巻*


あたしも幸せで、あなたも幸せ。


本当に不思議。

あなたが幸せだと微笑んでくれるから、あたしの幸せも倍増だよ。


今、身体の芯からとても温かい……。

そして、心の底から言える。

ありきたりだけど、大切な大切な言葉を。


「ありがとう、悠河」

「え?」

「あたしを丸ごと愛してくれて」

「光姫?」


「あたし、敬吾と出会ったこと、……愛したこと、もう後悔なんかしない」

「ああ」

「だけど、1つだけ後悔してることがあるの」

「何?」


「とても愛されていたってことに……自信を持てなかったこと」


敬吾がいなくなって、自分に都合のいいように敬吾を悪者にしてしまった。

自分を守るために。


大切に愛してくれた時間を忘れて、憎しみに変えてしまった。


あたしはあんなに愛されていたのに──…