「え?」
「溺愛されているようなので、興味があります」
そう言えば、あたしのどこを好きになってくれたんだろう?
『好きだ』とか『愛してる』とか、気持ちを表す言葉はたくさんもらった。
だけど、具体的にどこが好きか……なんて、聞いたことがない。
こんなあたしの、一体どこを悠河は好きになってくれたんだろう。
頭の中で考えてみると、たった1つだけ浮かぶものがあった。
ーー『身体』
やっぱりこれが一番の理由なんじゃないかと、少し不安になってきた。
悠河はいつもあたしを抱いている時、あたしの身体を誉めちぎる。
『クセになってやめられない』と。
「知りたいですか?」
ーー…まさか悠河。
「身体です」とか言うつもりなんじゃ…!?
「はは。教えて頂けるのなら」
だったら止めなきゃ!!
悠河の身体に手を伸ばした瞬間、ぐいっと腕を引っ張られ、スッポリと広い胸におさまった。
「いなきゃ困るところです」
「え…」
今、なんて……?
すごく嬉しいことを言われたような気がする。
だけど、聞き間違いかもしれない。
自分のものか、悠河のものかも分からない速すぎる鼓動を感じながら、次はちゃんとハッキリ聞こえた。
「光姫がいないと、オレがオレでいられない……」
今までもらったことないような、最上級の告白が。

