「バカなことばっかり言うんじゃない!!」
「もう止めてよ!!怒鳴ることしかできないの!?」
悠河がこんなに怒鳴り散らす姿は初めて見る。
だけどそんな初めて、欲しくないよ…。
耳を塞いで嗚咽を漏らしながら、その場に座り込んだ。
「や…いや…もぅ…ぃや…っ…」
駄々っ子みたいに、『イヤイヤ』と繰り返すことしかできない。
こんな悠河を見るのがイヤ。
拗れてしまったままの、2人の関係がイヤ。
不安を残したまま、赤ちゃんを生むのがイヤ。
どうすればいいのか、もう分からなかった。
素直な気持ちをぶつけたのに、悠河は全て隠してしまう。
またあたしに壁を作ってしまった。
「あたしたち…もうダメなの…?」
笑って寄り添っていたあの頃には、もう戻れないの?
「悠河は…どうしたいの?あたしと…別れたいの?」
見上げた悠河の顔は、涙に滲んでもう見えない。
だから、言葉でちゃんと伝えてよ?悠河…。

