旦那様は社長 *②巻*


「言ってくんなきゃ分かんない…。もう言いたい事は言い合おうって…約束したじゃない」


「別に何も…。本当に疲れてるだけだから」


「嘘ッ!!今日だけじゃない…最近の悠河、おかしいよ」


「……いつも通りのつもりだけどな」


「…っ、あたし…何か怒らせるようなことしたの?」


視界がどんどん滲んでいく。

まるで今のあたしと悠河みたいに、周りがぼやけて何も見えない。

早く抜け出したい……こんな状況。


苦しいよ……


悠河……


「あたしたち…っ、パパとママになるんだよ?」


今のあたしたちに、なれるのかなーー…

そんな大役、務まるのかな。


「何が言いたい?」


「今のあたしたちじゃ…自信ない。このままじゃあたし、赤ちゃんなんて生めない!!」


「バカなことを……」


「バカじゃない。今のあたしたちが親になったら、子供が可哀想だよ」