たぶん社長は、あたしの願いを聞き入れてくれると思う。
でも、本心は……
「オレとしては、やっぱり家政婦雇って、家くらいお前に休んでもらいてぇけど……お前、一度決めたら曲げねぇからな」
社長は少し呆れ顔で、ふっと笑った。
「さすが、よく分かってるんだ?あたしのこと」
ニヤッと少しイタズラに社長の顔を覗き込むあたし。
……あたしだって、社長が考えてること、少しは理解できるようになったよ?
だからぜったいに社長の本心は“あたしに休む時間を”……だと思った。
「そりゃあ?オレは24時間、お前ばっか見てる変態だからな」
「変態って……」
何か最近の社長、自分で“変態”とか言って開き直りすぎじゃない?
「ねぇ……変態って自覚あってあたしにあんなコトしてるんだったら、それって確実にセクハラよね?」
開き直れば、何だって許されるわけじゃないんですけど。

