旦那様は社長 *②巻*


子供は好き。

……すごく好き。


でも“好き”なだけじゃ子供なんて育てられないことも分かってる。


だから……


「光姫ちゃん…早く病院できちんと検査した方がいいよ」


「え……」


「もしも本当に妊娠していたら……今こうして悩んでることも、体には大きな負担になっちゃうよ」


ーー先生が言っていることは正しい。


今みたいにウダウダ悩んで精神的にも病んできて……寝不足、食欲不振で体はボロボロ。


挙げ句の果てにはこうして入院。


まだ妊娠してるって決まったわけじゃないし、違うなら違うで、その時は元の生活に戻ればいいだけの話でーーー……


できることなら……
あたしの勘違いであってほしいーー。


「この病院でよければ、産婦人科の先生……紹介するよ?」


「……え?」


「それともどこか…かかりつけの病院が?」


「それは…ないです…」


「じゃあ、紹介してあげるよ。女医さんだから話しやすいと思う」