旦那様は社長 *②巻*

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「はぁはぁ……」


すっかり息が上がってしまったあたし。

あの後けっきょく7回も、暴走した悠河の餌食になってしまった。

こんなこと、大きな声で言えやしない。


“葉山光姫”のイメージが崩れてしまう……。


呼吸が上がったまま、チラッと視線を横に向けると。

いつの間にか悠河が、満足そうな顔をして眠りについていた。


「何よ、自分だけ。満足そうな顔しちゃってさ……」


どんな憎まれ口を聞いたって、つい顔が緩んでしまう。

こんな無防備な悠河は、すごく可愛いから。


あたしはそっと悠河の頬にキスをした。

いつもならこれで起きるのに今日はピクリとも動かない悠河。


「そりゃ疲れるよね……あんなに……ッ、あたしも寝よッ」


また変なことを思い出しそうになった。