次の日のテストは、寝る前に少し復習をしただけだったけどテスト中に特につまることもなく無事に終了した。

あたしたちは晴れて中間テストを終えたというわけである。


「あー…今回は赤点いくつあるかな……」

瀬南がぐったりとしながら言う。
瀬南はあんまり勉強が得意じゃない。
ひどい時なんて、半分以上のテストが赤点だったこともある。


「追試がんばれー」

ニコニコ笑いながらそう言った有美の言葉が結構残酷だと思うのはあたしだけだろうか。


そういう有美はテストに関しては本人曰く、『心配ないよー』らしい。

百合もそこそこの頭脳の持ち主だし、あたしも英語以外は問題ないわけで。


あたしも英語が赤点じゃないことを祈るのみだ。


「てゆか、このあと修学旅行の班決めたりするんだよねー?」

百合が目を光らせる。


「女子はこの4人で組むとしてー」

「問題は男子だよね!!」

有美と瀬南も目の色を変える。


「え?男子?」

あたしは少しの驚きと共に聞き返す。


「なに言ってんの、ハル。うちの学校は修学旅行の班を男女一緒にっていうのが決まりなのよ!!」

えー?

それって中学までの話とかじゃないの?


「旅行先は京都大阪だから不満がある人も多いけど、この決まりがあるから文句言う人がいないって噂だよー」

…へえー。

「この修学旅行中にカップルになる人も多いって聞くし、ここはなんとしても彼氏をゲットするしかないでしょ!!」

いやいや、百合さん。あんたそんなことしなくてもモテるでしょーが。


まあ、意気込んでる3人には何を言っても通用しないと思うけど。
ていうか、下手に口をはさんだら百合の小言攻撃に遭いかねないからここは黙っておくのが得策だ。



「あたしたちのクラスなら木村と真田が同じ班なら文句言う女子はいないね!」

「なにせクラスのツートップですからねー」


そう言って、教室の教壇の方で盛り上がっている男子集団に目を向ける。