ん…
やば、いつの間にか寝ちゃった…
制服のまま寝てしまったせいでしわくちゃになってしまっていた。
時計を見ると17時を回っていて、自分がどれほど長い間寝ていたのかを思い知らされる。
…着替えよう。
ソファーに掛かっている部屋着を手に取ると、スカートに手をかけた。
そうしたら。
「お。起きたのか」
………。
「ギャー!!あ、あんた何でいるのよ!!堂々と不法侵入してんじゃないわよ!!!」
声がする方に振り返ってみれば、そこに立ってるのは普通に考えればいるはずのない人で。
そいつはあたしがお昼ご飯にと思って買っておいたオムライスを手にしていた。
「鍵が開いてる方が悪いんだろ?
むしろ、不審者が入ってこないように見張ってただけ感謝してほしいくらいだ」
そう言うと槻嶋はソファーの前を陣取り、さも自分の部屋かのようにテレビをつけて食事を取りながらくつろぎ始めた。
は?
いやいやいやいや。
ここあんたの家じゃないでしょうが。
なにくつろいじゃってんの?
なに食べちゃってんの?
ていうかそれあたしのだし!!!
「ちょっと、あんた自分の部屋に帰りなさいよ」
普通に考えて人の部屋(しかも教え子の部屋)に居座るのおかしいでしょ。
「いいじゃん、別に。めんどくせーし」
槻嶋はあたしの顔も見ずに、テレビに目を向けたまま答える。
いや、良くねえし!!
「いいわけないでしょ!?
どうせ隣りなんだし早く帰れ!!」
