しばらく槻嶋先生の顔を眺めていると、ふと先生がこちらに顔を向けた。
わお。普通にかっこいいじゃん。
整った眉に綺麗な肌。
鼻筋もスッとしていて、まさにかっこいいの一言に尽きる。
「いやー!!めちゃくちゃかっこいい!
そうだよね、ハル!!」
百合がこっちに顔を向けるのを感じた。
あたしは先生から目が離せなくて――
先生と目が合う。
先生はあたしを見ると口元を歪めて、ニヤリと笑った。
は?なになに?
もしかして今あたし、バカにされた??
先生はあたしを見下したような目をすると、再び目線を元に戻した。
「あいつ、嫌い」
あたしは槻嶋先生…いや、槻嶋を睨みつけるとドスドス階段を上り始めた。
「ちょっと!ハルどうしたの?」
階段を上り始めたあたしについて、百合も上り始める。
「なにあいつ。
絶対調子乗ってるでしょ」
ちょっと顔がかっこいいからって。
絶対なにしても許されると思ってるタイプだ。
「ねえ!ハルどうしたの?」
あたしの横に並んで百合があたしに尋ねる。
廊下から一歩入った階段はほとんどが職員室の側に残ったのかスイスイ上れた。
