顔を横に向けて部屋を眺める。
テレビとテーブル、ソファーの他にはまだ何もない。
雑貨とか片付けるのに棚を買いに行かなきゃ。
めんどくさいから通販でもいいか。
今後のことをいろいろ考えていると、玄関から物音がした。
「ただいまー。悠、鍵ちゃんと閉めろ」
景斗が両手に買い物袋をぶら下げて部屋に入ってきた。
「ちょっとー冷蔵庫そこの角」
今部屋に持って来られたらもっとごちゃごちゃになるじゃん。
「どこだよー。まじ重いんだけど」
「そんなに何買ってきたわけ?
たかだかオムライス作るだけなのに」
「おばさんにお米しか悠に持たせてないって聞いたから」
そう言いながら、塩やら醤油やら砂糖なんかをどんどん取り出す。
これ全部持って歩いてたなんて、やっぱり景斗は男なんだなー。
「つーか悠。全然部屋片付いてないじゃん」
いつの間にかあたしの部屋に移動してた景斗は、あたしの部屋を見てため息をつく。
「収納がないから片付かないの」
そういうとまたベッドに寝そべる。
「あ、おい。夕飯作るから悠も来い」
景斗は料理を教えるために来たんだっけ。
でも今日は片付けやって疲れちゃったしなー。
