しかし、娘が1段登りかけた時倒れていた青年が叫んだ。

自分の命を守れ、あなただけは生き延びろ、と。

娘は目をつむって気持ちを断ち切り、階段を駆け下りた。その通り道には涙が尾を引いていた。

階段を降りきると、そこは海に面した崖だった。しかし、後ろにはすでに兵士が追いついてきていた。

娘は崖から飛び降りた。その時、階段に落ちていたペンダントが光り娘の足をヒレに変え、娘は海の中に消えていった。