収録が終わったみたい。

ファンの子に囲まれている春斗。

あんだけ女の子がいるのに笑顔じゃない。

なんたって、春斗は誰もが認める女好き・・・。

なのに、相手すらしていない。


「アイツおかしくねーか?」


「うん・・・」


「パパ?ママ?」


美菜夏が心配そうに声を掛けてきた。


「ん?どうしたの?」


「春斗おじちゃんぜぇんぜぇん笑ってないよ?」


「そうだね・・・どうしたんだろうね?」


「なぁ菜子。アイツ顔色悪くねーか?」


「あれ・・・本当だ・・・」


今にも倒れそう。


「いってみっか」


「うん・・・」


「美菜、拓。行くよ」


「「はーい」」


美菜夏も拓夏も何かを感じ取ったみたい。