「そんなに里沙ってドジなの?
すごくしっかりしてそうなかんじだけどなぁ…。」
「全然そんなことないよ!
私が琉也先生と初めて会ったときも、派手に転んじゃってたし。」
「そうなの?」
メガネくんの名前が出て少しドキっとした。
「ちょうど一年くらい前かなぁ。始業式の日で、遅刻しそうになって走ってたらおもいっきり転んだの。まわりの人はみんな笑ってるし、すっごく恥ずかしくて、なかなか立ち上がれなくてさ。そんなときに先生が『大丈夫か?』って声をかけてくれて手を差し出してくれたの。まわりは通り過ぎるだけの人たちばっかなのに先生は違って、『お前ドジだなぁ。何もないとこでこけんなよ。まぁ、ケガなくてよかったな。気ぃつけろよ〜。』って言ってポンポンって頭を撫でてくれて、去って行っちゃったんだ。私、すっごくドキドキしてお礼も言えなかったんだけど、そのあとに学校行ったら先生として琉也先生がいたから嬉しかったぁ〜!」
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