「んー…。」

涼兄が起きた。


「涼兄。
 呼んどいて寝るとか酷い。
 せっかく、学校から即帰って
 きたのに〜」


と、今しようとしていたことを

ごまかし話した。


涼兄は私だと気づき、

ベッドから出ると、


「ごめん、ごめん。
 つい眠たくて(笑)」

そして、謝りながら私の頭を
撫でた。

私は涼兄に頭を撫でられるのが好き…。

嫌な気分も吹っ飛ばしてくれる

魔法の手。


小さい頃も、嫌な事があって

泣いた時も撫でてくれて

泣きやましてくれた。


涼兄もそれを知っているのか

拗ねている時はいつも撫でてくれる。


優しい涼兄の手が大好きだった。