短編集





放課後、練習が終わって辰巳君を待つ。



練習が終わるまで待ってろって言われたから。



だけど、先輩達はもう帰っていて。
心配して部室に行くと、辰巳君はコートに居た




「…ごめんな、待たせて」



そう言って、ボールを一球一球丁寧に拭いてる



「私も、手伝うよ」

「…ありがとう」



って言って笑う辰巳君はやっぱり格好良くて。
顔が赤く染まるのを感じた





「あのさ、」

「ん?」

「何でマネージャーになろうと思った?」

「テニスが、好きだから。
だけど、テニスはもう出来ないから。」



中学の時、肘を傷めたから
医者からはもうテニスは無理と言われた



あの時のショックは本当にでかかった