ひとしきり笑ったあと、なぜだか一瞬で心が冷えた。

それを感じとったのだろうか、薄くんが怪訝な表情でこちらを見る。


「ねえ、仲間ってなんだろうね」


小さく呟く。

そして、問う。


「私は、仲間?」


なんだかんだ言っても、結局私は他人から見られる自分を意識せずにはいられない。

排他的なこの社会は、異質なものを敏感に感じ取って排除しようとする。

排除する側だったとしても、一瞬で立場が変わることもある。


仲間だと言われれば安心できるかもしれない。

本当に、ここにいていいのだと。

裏切らないから大丈夫だと、口約束でもいいから。


今は眠っている、ひとりにされることに怯えていた私の中の小さな少女が再び目覚め、私の心を孤独と恐怖で撹乱したら。

やさしさに依存している今の私は、それに耐えられないだろう。