その翌日の昼休み、沙世や綾音と昼食をとろうとしたところで、後ろから声をかけられた。
「高橋さん、今から会議室でミーティングだって」
その声は須賀くんのものだった。
あれ以来、彼は私に積極的に関わろうとはしてこないし、私もどう接すればいいかわからずに戸惑っている。
断った理由も、待っていてほしいとも私は言えなかったのだ。
今は駄目だと、それだけしか告げられなかった。
だから心が離れていても、どうすることもできない。
それを責めるつもりも、権利も、私にはない。
ただ、互いに部活では、周りが私たちの間のぎこちなさに気づかないように振る舞っている。
何事もなかったかのように、とはいかないけれど。
私は私であろうとし、彼は今までどおりの彼で居続けようとしている。
時間が解決するものではない。
だからその時が来たら、今度は、私が。


