夢見たものは





「私、間宮君に何もしてない。」

「分かってる。」

「じゃあ何。」

「お前、鈍感なわけ?」

「え?」

「とりあえず、学校では俺に近づくな。話しかけるな。」

「部活は?」

「部活は仕方ないから。でも必要最低限の会話で済ませる。」

「何で、何でそんなに言われなきゃいけないの。」

「とりあえず、言うこと聞いとけよ。」

「は?何で私が?」

「はぁー、お前なぁ。・・・・ま、いいや。俺が避けるし。」

「・・・。」





私は何も言えなくなった。

何で私はこの人からこんなに避けられているのだろう。

そして、この人は私が嫌いで話しかけるなと言ってるわけではないようだ。

なんとなくだけど、そう思える。

だけど、ムカつく。




「帰るぞ。」

「・・・・先に帰る。バイバイ。」

「おい。送ってくよ。」

「いい。一人で帰りたい。」

「お前、転校してきたばかりだろ?道、分かるのかよ。」

「少なくとも、今はあんたと一緒にいたくない。」

「・・・。そうかよ。」

「そう。バイバイ。」

「・・・。」




私は間宮君の顔を見ることなく歩きだした。

確かこっちから来たはずだ。

それだけは覚えている。



ホント、みんな意味分からない。