所詮15歳。
そんな私に何ができるというんだろう・・・。
「陽菜、次の駅よ?」
「うん・・・。」
駅に着いたころには少しだけ空が赤くなっていた。
ガラガラガラ・・・
「ただいま。」
「こんにちわ。」
「あら、陽子に陽菜ちゃん。急にどうしたの?」
「うん、それは後で詳しく話す。」
「そう、ほらあがって。陽菜ちゃんもよく来たね。」
久しぶりにおばあちゃんを見た。
おばあちゃんはお母さんのことを名前で呼ぶ。
お母さんを見るとこの数日見せていなかった安心した顔をしていた。
お婆ちゃんの家は何だか温かかった。
「そう、陽菜ちゃんも大変だったろうに。杏奈ちゃんも、こっちで引き取ってよかったんじゃない?」
「でも、あの人が、杏奈は引き取りたいって。」
「そう・・・。辛かったね。いいわ。ここにいつまでも居なさい。さぁ、ご飯にしましょう?」
「私手伝うね。」
「あら、じゃあ陽菜ちゃんに手伝ってもらおうかしら。」
「お母さん、私も何かするわ。」
「そう?なら3人でご飯にしましょうか。」
なんだか、久しぶりに温かい気持ちになれた。

