そこには――


[あっ大家さん]


何で大家さんが…?


[あんた、いつになったら母親と暮らすんだい?私は、心配だよ。高校生が母親と暮らさないで一人暮らしなんて]


[…母親とは一生暮らしませんよ…]


[何でだい?…]


[私は…いらない子だからだよ…存在する価値がないから…]


[何言ってんだい!そんなバカな事、言うんじゃないよ!]


[いらない子…知らない……母親は嫌い…知らない……誰も信じない…私は一人…]


ヤバイ…私…何言ってるんだろう…涙は出てくるし…


[大丈夫かい?未夜ちゃん?泣いてるじゃないかい]


[私は――]


ヒョイ


私は翔に担がれた


[すみません大家様。古寺さんは、気分が悪いそうなので失礼します]


ガチャ


翔は私から鍵を奪って家に入った……