その言葉を聞いて急に熱が昇った。


先生・・・なんだよ。



そんな事言えるはずもなく


「せ、先生っ、それってセクハラぁ」

話を流してみる。


「セクハラって何だよ~!?

俺は可愛い生徒の為に言ってるんだぞ!?」


私の頭にコツンと先生の持っていたラケットが当たる。



先生全然痛くないよ。



・・・先生のラケットになりたい。

コートに立った先生をじっと見ていた。




莉子にはこの事は言ってないけど、気が付いているのかもしれない。

たぶんそれが莉子の優しさだと思う。

ろくに恋愛してこなかった私だから見守っていてくれているんだね。