「あの・・・?」 私の前に現れたあの人は もう一度聞く。 どの位経っていたのだろうか。 私は我に返り、 平常心を保とうとしたが 体中が心臓のようにバクバクしていた。 「あ、はい。かしこまりました。 只今お部屋をご用意いたしますので お名前を頂戴できますでしょうか。」 何事もなかったかの様に装う。