小陽は目を潤ませ 訴える
「親に言えば良いんじゃないの 親がきめたんだし?」
「ビシッと言ってやんな 娘が訴えりゃあ聞くでしょ?」
「やっぱり きぱと 言った方がいいよ
勝手に決めたのが悪いんだしね?」
異口同音とはこのことなんだね パパ
要するに 「親に言え」と ゆーことデスカ
言います
「……………出来ない」
「あららら」
言えたら 良いよ?うん でも
「ママに言ったらきっと…
『ま こーちゃん 結婚しないの? せっかく ゆーちゃんが 手塩に掛けて どんなお家に 嫁いで行っても恥ずかしくないように 可愛い 可愛い誰からも好かれる 女の子に育てたのに……
そんな ゆーちゃんの努力を無駄にするのね
はぁ 残念だわ
せめて 私が死ぬ前に ひ孫の顔が見たかったのに』
って言うと思う いや 絶対言う!」
小陽の顔は真顔で 僅かに 三人は引く
「ふ ふーん 大変だね はるちゃん」
「その 頑張ってね はるちゃん」
「って ことで バイバイ」


え!?

「え ちょっと 立花 美雪 沙奈 どこいくの!?

ちょっとっ 謝るから!」

がらんがらん

小陽の声に だれも 振り向かずに 去って行った
「くくっ 可哀想な お嬢さん カフェオレでも 如何ですか?」
喫茶店の店長が 小陽に笑いながら声を掛けた