「こ～は～る おーい だいじょーぶかー？」
話しかけるが 反応は一切無し

ガラッ
「みんな おっはよっ！」
ひときわ明るい声が した
ショートボブの背の小さな女の子 橘 立花（たちばな　りっか）だ
「はな 今日も カワイいな」「ねぇ はなこの口紅みて 良い色でしょ？」「も～ はな可愛い！」

「ありがとっ みんなも 可愛いよ！」
立花もみんなに言う
「あ はるちゃんだ！おっはよ！」

たたっ どんっ！
「うっ ぐ ぐるしい」
首に腕を巻き付けられ 小陽は呻く
「きゃあ はな はるちゃんが 死ぬって～」
「ほら 苦しそうっ」
藤波美雪（ふじなみ　みゆき）と 坂口沙奈（さかぐち　さな）は慌てる
「あ ごめん はるちゃん あまりにも いい匂いがするもんで はるちゃん はるちゃん？」

小陽は机の上にうつ伏せになる
「ね みーちゃん さーちゃん どうしたの？ これ」
立花に聞かれるが 二人も分からない
「そうか 恋の病だな よし はるちゃん 放課後 話を聞いてやろう！この立花様が」

「はな やっぱ 朝から 調子良いよね」
「朝ご飯が 美味しかったんじゃない？」美雪と沙奈が 小声で 話していると
「そこっ！ そこの２人も 放課後 はるちゃんの話を聞きなっ！」

「はい…」