これじゃ 本当に恋人同士じゃないのっ

あぁ もう どうして こんなことにぃ

『でも ずっと 一緒だから いいでしょ
毎日 幸せだよ?

こ~んな 可愛い』
薙真は 小陽の後ろに行って

ぎゅっ
と長い腕で小陽を抱き締めた
いや覆い被さった

小陽が頭だけしか見えなくなり

薙真の体の下で小陽がもぞもぞ動くが
敢えて離さず

『お嫁さんがいるんだから ね 満月?』
(ん~むうっ? ふわっ)
『兄さんっ 腕外してあげてください』

え~という 薙真の手を弾き 埋もれていた小さな少女の手を引っ張る

『く 苦しい………』

へたりと 小陽は座り込んでしまった

『薙真 お前な 小陽ちゃんが苦しがったら離してやれ』