「凄い凄いっ!頑張ったっ!」 香菜は拍手していた。 その時、私の目からは涙が出ていた。 「う…あ…あぁ…うぅ~…」 「頑張った、頑張った。」 香菜は背中をさすった。 先輩に自分から話しかけれた嬉しさと、緊張感がほどけたせいと、今まで友達に貰った言葉たちを振り返って、沢山…沢山涙が出てきて止まらなかった。 私は教室に入った。 「李帆~。」 「渡せたか!」 「うん…。」 何故か周りには人が数名いる。 「泣くな泣くなっ!」 李帆は私の頭をグシャグシャになるくらいさすった。