「ね、香菜。」 「ん?」 香菜は風邪をひいてしまったのかマスクをしていた。 「…風邪?」 「そう…もう、頭ガンガンしてて困るっ!」 「だ、大丈夫か?」 「大丈夫、大丈夫!」 全然大丈夫には見えない。 さっきから鼻を何回もすすっている。 「あのさ、惇先輩にバレンタインあげようと思うんだけど、告った方が良いかな?」 香菜は目を丸くした。 「あったり前じゃんっ!応援してるよ。」 「有り難う。」 私は香菜を後にし、奈留美に行った。