「誰見てたの~?」 また見破られた。 「誰も見てないってばぁ。」 「嘘ぉ~。未来の目線の先は~…」 おうおう…探してる探してる。 分かるわけないよ。 「惇先輩でしょっ!」 おいっ!違うよ…。 でも、言うと思ったけどね。 「…じゃあ、そお言う事にしておくね。」 「何それ~。」 李帆は頬を膨らませた。 「まあ、誰も見てないってっ。」 李帆は考えている様子だ。 「…そう?」 「そうっ!さ、長距離走になったよ。走りに行こう!」 私は李帆の手を引っ張ってスタート地点へ行った。