王子様の、花嫁探し。




ダメダメ。
似合わなすぎ。


花嫁、候補...
陸戸が言ってたのって、
冗談じゃなかったんだ...。



「ダメだあたし」

「え?どうしたの?」

「あたしがこの学校のプリンセスだなんて、ダメだ。ネックレスを陸戸に返さなきゃ」



プリンセスとか、
あたしはダメだ。



かっちゃんは口をポカーンとあけてる。



「栖羽ちゃん」

「え?」

「どうして?どうして返すの?」

「..あたし、このネックレスが
 こんな意味を持ってたなんて
 知らなかった。
 
 知った以上、
 このネックレスを持てないよ」


キーンコーンカーンコーン



「チャイムだよ!教室に戻ろう?」

立ち上がって、
かっちゃんに言う。



「うん!」


少し、
胸騒ぎがした。