かっちゃんに手首掴まれて、
振り返る。
「え?」
「これ」
ふと、あたしの髪の毛に触れる。
「たんぽぽのわたげ。
付いてた」
ニコって笑って、
たんぽぽのわたげを見せる。
「あ、ありがとう」
なんか、
ちょっとドキッとしたなぁ...。
「栖羽ちゃん可愛い!」
かっちゃんの方がよっぽど可愛いよ。
「矢口さん、席へ行こう」
「え?あ、ん」
陸戸はあたしの手を掴んで席へ行こうとした。
「栖羽ちゃん!」
かっちゃんに呼び止められ、
「え?」
振り返る。
「栖羽ちゃん今日一緒にお弁当食べよ?」
首をかしげて笑顔で聞いてくる。
「うん!」
「よかったー!」
「珂鉈、ミサさんのこと、
ほっといていいの?」
陸戸が話しに割り込んできた。
ミサさん?



