王子様の、花嫁探し。






ウエディングドレスのあたしと

制服の陸戸。




街を走っていて、

明らかに浮いていた。





通り過ぎる人達は必ずこっちを見て、
こそこそと話し出す。





「陸戸!どこ行くの!?」


「内緒っ!!」



後ろに振り返って、

嬉しそうに笑いながら返事をする陸戸。





「...馬鹿...」



そう小さくつぶやいて、

その後についていく。






この時、
思ったの。



陸戸となら、


あたし、




――どこにでもいけるよ...。



って。