王子様の、花嫁探し。






ポン、と


手を置かれた瞬間




一筋の涙が

目から流れた






もう、泣かないと思った

もう、泣かないと決めた




なのに

なんで涙が溢れたんだろう






わずかながら残っている陸戸の香り




まるでその香りに誘われるように

また大粒の涙が溢れた





頑張りやって、言った




嫌だって、言ってくれると思った






そんな些細な期待しちゃうあたしって、

...馬鹿だよね...。