王子様の、花嫁探し。






かっちゃんとの距離が
すっごく近い....。



「心臓の音、
 聞こえる」


あたしがそういうと、


「嘘...。
 
 嫌だな、今聞かれたら、
 恥ずかしいや」


かっちゃんは顔を赤くして言った。




「え?何が恥ずかしいの?」


「だって、ドキドキしちゃって...」


かっちゃんはそう言って、
視線をそらした。




かっちゃんって、
本当照れ屋だなぁ..。



陸戸も、
そうだったなぁ...。



..いけない。

陸戸のこと、
考えないようにしなきゃ。





「栖羽ちゃん」

「ん?」



「...何もない」


かっちゃんは笑うのをこらえてるみたい。