王子様の、花嫁探し。






「ここに泊まってよ」


かっちゃんは笑いながら
あたしから体温計を取った。




「え、でも、
 そんなの...迷惑...」



「迷惑じゃないって。

 栖羽ちゃん熱あるし。
 誰かに看病して
 貰わなきゃだめでしょ?」




かっちゃんはそう言いながら
あたしの頬っぺたを軽くつねた。




「....。」


本当無邪気に笑うなぁ...。





「今夜、いや、
 風邪が治るまで、
 僕ん家に泊まって?


 お母さん達も、
 栖羽ちゃんならいいって
 言ってたよ!」



へへ、と笑うかっちゃん。




「...ありがとう...」


かっちゃん..。

ごめんね...。