王子様の、花嫁探し。






「...俺っ....」


「でも、陸戸は何度も
 栖羽ちゃんを傷つけた!

 全く栖羽ちゃんの
 気持ち考えないで!!」




...栖羽...

...ごめんな...。






「陸戸に、栖羽ちゃんを
 愛する資格なんてない。


 僕が必ず、

 栖羽ちゃんを幸せにしてみせる」



俺に....

栖羽を愛する資格が...


...ない...






「...栖羽に、

 栖羽に会わせて....」



下にうつむいて、
珂鉈に聞いた。



「...。」


「...頼むっ..」



傘が手の中からすり落ちて、
雨が体に当たる。